政府が「Society5.0時代を生きる子供たちに相応しい」教育を実現するために推進している『GIGAスクール構想』をご存知でしょうか。
昨年来のコロナによる自粛の影響もあり、学校行事もオンラインでの開催が増え、2024年を目途に紙の教科書も電子版に切り替わっていくとの話も出ています。教育の現場でもデジタル化の流れが加速していることが伺えます。
社会がSociety5.0やDX(デジタルトランスフォーメーション)を目指している中、今後を担っていく子供たちにデジタルを馴染ませ、ひとりひとりに寄り添って、より多様化した教育を目指すことは素晴らしいことです。
・場所を問わず、過疎地でも外国に居たとしても、同じ授業を受けることが出来る。
・授業でネイティブの英語に触れることが出来る。
これらはいずれも、デジタル化がもたらす効果のほんの一例でしかありません。
私自身も子供を持つ親として、この取り組みがどの様な成果をもたらせるのか、大変期待しています。
しかし、その詳細な計画については把握できていません。詳細な計画が一般には積極的に示されていないからです。
もちろん、教育をデジタル変革することは容易なことではありません。今まで何十年も積み重ねてきた授業のやり方を大きく変えていくためには、乗り越えるべき課題も山積です。子供たちに提供されるパソコンのセキュリティ対策は十分なのか。教師たちはこの変化に対応していくことができるのだろうか。そして、子供たちの学力に影響は出ないのか等。課題に直面し、進んでいく速度は、なかなか上がっていきません。
大きな目標である教育のデジタル化は価値のある取り組みです。このままでは、目標がモヤモヤしたまま課題に振り回されてしまい、取り組みが頓挫してしまうのではないか、こんな杞憂を抱いてしまいます。
では、どのように進めていけばいいのでしょうか。
新たな変化に取り組時には、大きな目標に向けて、小さな到達目標を作り、具体的なイメージを広く知らしめて進めていく。この繰り返しで、大きな目標を達成することに繋げていくのです。
GIGAスクール構想の大きな目標とは「Society5.0時代を生きる子供たちに相応しい」教育を実現することです。Society5.0とは何なのか、誰もが具体的にイメージできなければ共感は得られません。
いきなり30年後の未来だけを見てしまっても、「きっとそんな世の中にはまだまだならないよ」と思ってしまえば、実感など湧かないでしょう。
大きな目標を進めるために、マイルストーンとしてイメージ化していくこと。大きすぎる目標は、イメージがかけ離れすぎて漠然としがちだからこそ、小さく嚙み砕いて、誰もが取り組めるイメージとして小さな到達目標を掲げていくことで、誰もが協力して進めていくことができるのです。
今のやり方を変え、直面する課題を乗り越え、浸透させていくことは、困難も生まれ時間もかかるでしょう。
それでも、教育をデジタル化することで得られる効果も大きい、だからこそ取り組むべき変革です。途中で投げ出すわけにはいきません。
きっと、デジタルシフトされた教育を受けた子供たちが大人になった時、何の違和感もなく新しい道具を使いこなすことで、新たな時代は作り出されていくのです。
大きな目的を手に入れるためは、未来の姿をみんなで思い描き、理解して取り組んでいくこと。
手に入れるものをより具体的なイメージとして描き、目標の達成を繰り返していくことが、困難を楽しみに代えていく秘訣なのではないでしょうか。
株式会社ライターム
コンサルティング事業部